ショート。
クリスティーナ・ガオ。
音楽も、振付も、雰囲気も、滑りも、全部標準以上で惹きこまれて見てはいるんだけど、
金を狙うには個性が足りない気がするなあ……。
マエ=ベレニス・メイケ。
アフリカ系。華奢な女子フィギュアの選手の中では、まるで男子かと見まがうほどの立派な体格。
がっつり筋肉ですよ!といったイメージ。
振付はてきぱきしていたし、こういう人にはがんがんジャンプで攻めて欲しいものだが、
……見た限り、今後トリプルアクセルを跳びそうな気はしない。
この曲調と振付と本人の雰囲気で、あのピンクの衣装は合ってないんじゃないかなー。
もう少し大人っぽい方が映える。
今井遥は相変わらず腕の動かし方が大変きれい。
前から良かった部分だろうが、スピンもきれいだと感じた。
だが、今のところはクリスティーナ・ガオと同じく、今後完璧に滑ったとしても
「きれい」という域を出ない気がするなあ。
トップに行くには、気持ちを表現出来る選手にならないと。
相変わらずレオノワがびーびー泣いていた。
泣いて笑って強くなれ。……と言いたいところだが、ロシアは下の世代の台頭著しく、
追い上げがきついんだよね。21歳で成熟を求められるのも大変だと思うが、
他は気にせず、自分がどこへ行きたいのか、ということをちゃんと考えて道を辿って欲しいよ。
このSPは、仕上げてくれば大変面白いプログラムになりそうだ。完成形をちゃんと見たい。
わたしはソトニコワの良さがどうもピンとこなくて……
昨シーズン、わたしが見たソトニコワは調子が悪かった回で、
それに比べれば今回はまあまあそこそこの演技なんだろうけど、底力を感じない。引き続き様子見。
まあ今回はアシュリー・ワグナーですよね。
相変わらずがっつり肉食系。フィギュアスケーターとしてそれほど好きなタイプではないが、
シーズン初戦であそこまで安定させるのはやはりさすが。
少し柔らか味は出てきましたか。しかしあの自信のみなぎった雰囲気は健在です。
フリー。
ショートプログラム、男子フリーに比べれば女子のフリーはかなりアゲでした。
それでも完成形からは遠い。
レイチェル・フラットは若干上げてきましたねー。
でもやっぱり体が重いよなー。コンディション的にも重いだろうし、
……物理的にもちょっと重いんじゃないかね。ダイエットが必要かも。
レオノワも切り替えた感じはあった。切り替えてようやく雲間からうっすら薄日が、という程度。
相変わらず表現力はすごくあるんだけどなー。
良くも悪くもその時の精神状態がそのまんま出ちゃうタイプだよねえ。
ニコライ・モロゾフがコーチで大丈夫なのか……
フリーも面白そうなプログラム。これもちゃんと作れている状態のものを見たいと思わせる。
サラ・ヘッケンは終始笑顔で魅力1.5割増し。
あんまり特徴ない感じだが、見てて気持ちの良い演技だった。
今井遥。
振付が佐藤有香さん。……ジェレミー・アボットやヴァレンティーナ・マルケイのプログラムと比べると、
実に普通ですよね。それは技量やら年齢やらを考えた結果なのか?
(それとも「お、やるな」と思わせる部分は誰か他の人のテイストなのか?)
まあなー。まだ19歳ならあんまりいろんなことをさせずに、本人に合うものをというのが王道かね。
そうかまだ19歳か。けっこう前から出てきているので、もっと上のイメージがあった。
フリーもきれいに滑っていた。きれいよりさらに上に行けるか。
腕の動きの美しさは武器になるはずだ。
上記ヴァレンティーナ・マルケイはプログラムがいいわ。
やっぱりイタリア人は役者……と言おうとして、コストナーは決して役者とは言えないので止めた。
実は演技よりも、キス&クライでの佐藤有香さんとのべたべたぶりが印象に残った。
いや、可愛くて微笑ましかったですけどね。
マエ=ベレニス・メイケ。
フリーはまず衣装のインパクトがすごかった。ゴールデン!
昨日のショートの衣装はこのギャップのためなのか?
滑っている間中、金紙を被せたプラリネに見えてとても美味しそう……
振付も面白かったし、また見たい。
が、上半身が剛直すぎるイメージがあるかな。常に垂直。
ええと……前にいたサーシャ・コーエンなんかもそうだったけど、
そういう部分はあまり好きではない。振付ですごい柔らかい動きが出来てるところもあるんだから、
もう少し柔らかくなってほしい。あと、も少し弾けて欲しい。
ショートプログラムではきれいなだけだと思ったクリスティーナ・ガオですが、
フリーは見とれました。この違いは一体なんなんだろう。こっちの気分もあるだろうけど。
シーズン初戦でほぼノーミスというのも偉いね。
背中が超きれい。今回の衣装はそれを活かすスタイル。いいと思うよ。
わたしがソトニコワにノレない理由がわかった。
去年、トゥクタミシェワを初めて見た時、彼女が神がかり的なパーフェクトな演技をして
わたしは驚嘆したのだったけれど、しかしその際にアナウンサーが
「しかしロシアにはソトニコワもいますからね」というようなことを言ったんだよ。
多分そのせいで、神がかり的な演技のさらに上を行くものを求めてしまっていたのだと思う。
そういう色眼鏡を外してみれば、がんばっていることが伝わる、いい演技じゃないですか。
でも今回は会心の演技ではなく。今後に期待。
アシュリー・ワグナーは一言、「貫禄」。
あの人は立っている時はそうでもないけど、滑っている時はすごく筋肉質に見えるよねー。
プログラムも良かった。崩れる所があまり想像できないスケーターの一人。
……と、長々書いてきたが、心に響く演技というのはなかった。
こちらの感受性の摩耗という可能性もある。うーむ。
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