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< ケヴィン・サリバン脚本作品の続・赤毛のアン アンの青春 >

何十年ぶりかで見たけれど、……公平にいえば、
わたしのように原作原理主義者じゃなければまあまあ面白いのかな。普通の映画として。

でも「アンの青春」としては駄目ですからね!お母さんは認めませんよ!

なんといってもね。何だかっていう余計なおっさんとの恋物語が邪魔なのよ!
わたしはそれよりもちゃんとギルバートとの恋愛を描いて欲しかった!
もう最初に見た時のがっかり感といったら。ギルバート全然出て来ないじゃないのよー。
なんだよ、あのおっさんはよー。
女ったらしっぽいしさー。全然アンにふさわしくないよ!

ここで怒髪天をつきますな。
「赤毛のアン」の完成度が高かっただけに、(当時)期待が高かった。
それなのにあんなのを見せられてがっかりした。ああ、本当にがっかりした。

まあね。わからないことはないのよ。
双子を出すのも大変だしねー。ミス・ラベンダーは魅力的だが、話のメリハリという意味では
難しいは難しい。結局ここらへんを工夫する手間を省いた感。
美しい自然も前作ほどは映してないし。

あ!あと不満だったのは、ダイアナの結婚に関する諸々の雑さ。
まあ原作でもアンはダイアナの結婚に際しては、微妙なコメントをしているが、
でもそれはそれとして、最終的にはダイアナの結婚を心から祝うじゃないですか。
映画はその辺が全然足りない。アンとダイアナの友情はアンシリーズの大切な部分なのに。
ぷんぷん。

本当の流れ的には、
レイモンド大学時代は別な人をほとんど恋している(と勘違い)も
レイモンド大学を卒業する時にギルバートと(すったもんだのあげく)婚約するし、
その後、ギルバートが医者の勉強を続ける間、アンが校長先生をやってるし、
その校長先生時代に、町のプリングル一族と対立し、副校長の何とかさんに
手を焼くからこそ力関係が納得出来るんだけど、
大学に行く前の代用教員的な立場で納得するのは難しいわ。

まあ腹立たしい部分は多々ありつつ、いいところとしては、

ステイシー先生が素敵!大好き!キャスティングぴったり!
まあこの作品の中ではだんだん策士的になっていってなんだかなあ、ではあるが、
あの女優さんが素敵。

何とかさんって(このテレビ映画では)学院の校長の女優さんがいい。
終盤までの無表情も素晴らしいし、アヴォンリーに誘われた時の微妙な表情が完璧!
顔のしわに感動した。動揺がでていた。
この人の変わり様を丁寧に書いたら、それだけで30分くらいの尺は余裕で使えるのに。
あんな5分10分で描いちゃって。ほんとにケヴィン・サリバンは!(怒)

ギルバートの生きる死ぬかの時のげっそり具合は、あれは体重調整したんですか?
相当げっそりしてて……。時代的にCGが使えた頃じゃないと思うから、
本当に体重落としたんだろうなあ。

マリラの表情が素晴らしい!
アンが帰還した時の、まるで食いつきそうな笑顔。ああいうところももっと丁寧に描けば!
コーリーン・デューハーストは素晴らしい女優さんでした。

原作の「赤毛のアンシリーズ」には多大なる思い入れがあるから、見ると切ない。
心が震える。ここ20年くらい再読してないけど。
むしろ「赤毛のアン」より「アンの青春」とか「アンの愛情」が好きかもなあ。

昔、女の子だった人、夢見がちな女の子だった人には自分の物語として読めると思う。
わたしはこの物語と一緒に育ってこられて幸せだった。

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