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< ミワさん なりすます >

2023年10月に始まったドラマの感想を今さら載せる……

これは見事なキャスティング。
堤真一を引っ張ってくるのは凡百のプロデューサーでもやるだろうが、
主役の子(松本穂香)やマネージャー(山口紗弥加)はお手柄。
これに片桐はいりも入り、見る前はそうでもなかったけど、実際見てみたら強力な布陣でした。

松本穂香という役者さんは字面では記憶にある気がするが、顔は知らん人だったなー。
「大河ドラマが生まれた日」で見ているはず。うっすらどんな役だったかは覚えてるが、
あまり明確ではない。
今回の役は上手だったねー。絶妙にキモくて(と、人生で初めて言ってみた。
これはまさに「キモい」だ)、妙に可愛く、他人に信頼されるのもわかる誠実ぶり。
共感させる。この役は難しいよねえ。

山口紗弥加は知っているつもりの女優さんだったけど、顔を見てもわからなかった。
若いころはけっこうあちこち出てたイメージ。
そしてわたしは近年「ラジエーションハウス」でガッツリ見ているはずだったのに
山口紗弥加という名前の人だという記憶は抜けていた。
申し訳ない。今後は心して見ます。

が、悪口のつもりではないが、今回のこの役は吉田羊に見えて仕方なかった。
すごく良かったけどね。だからといって吉田羊を出したら強すぎるだろうけど。
髪型もね。喋り方もね。真似したのか?と思うくらいだった。
それをいうなら「ラジエーションハウス」の役も萬田久子の若いころみたいなイメージだ。

片桐はいりが出てきた時は「おっ!」と思った。久々に見たー。嬉しかった。
今回はだいぶ年をとったように見えたけど、髪型のせいもあるだろうな。
片桐はいりは役者もいいが、エッセイ書いてください。

さくらさんはこれも絶妙にコワくて良かったですね。恒松佑里。
出演作品は複数見ているが、正直注目したことはない。
「リバーサル・オーケストラ」の妹をうっすらと。そんなに癖のある役ではなかったからな。

話はおおむね面白かった。が、最後の失踪エピソードがいまいちだったので
「面白かったー!」という爽快感までは得られなかった。
白鷹町へ行って叫ぶところまでは面白かったけどな。その後、ぐだぐだ感があった。
母とのエピソードもありがちだがまあ良かったけど、ちょっとまとまらない気がする。

た だ し ……

これはもう夜ドラという形態そのものへの苦言だから仕方ないが、
ちょこちょこ15分きざみというのは途中で飽きた。
何しろわたしは毎日見ませんからねえ。録画していてまとめて見るので、
4つとか5つとか続けて見る際、最初と最後の繰り返しとオープニングとエンディングが
面倒なの。これで3分くらい使うでしょう。
むしろ1時間で見た方が面白く見られたよなー。
まあ15分ごとにちゃんとエピソードを作っていたのはえらいと思ったけど。

あと最初の影絵が良かったね。
堤真一に見えたし松本穂香に見えた。体のシルエットのとらえ方が絶妙だったんだろうな。

いろいろな絶妙なところを見せてくれた良ドラマでしたが、終盤はちょっと崩れたし
毎日15分というスタイルはあんまり好きじゃなかった。
佳作だけれども瑕もあり、というところか。

あ!それから本当の最終盤、オタク人生を貫くのはいいが、仕事は結局どうしたの?
という部分は描いてくれないと駄目じゃないかなあ。
さくらさんが家政婦をやってることは描くのに、ミワさんは映画を見るだけというのは。

結局文句が多いのだが、楽しく見させていただきました。

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