知らないお仕事にスポットを当ててくれるドラマはありがたい。
世間の狭いわたしはそういうことでもないと興味外のことを知りませんからね。
そういう意味では執行官というテーマを選んでくれたのはお手柄。
そして執行官というガチガチお堅い単語と犬をくっつけたのもユニークなアイディア。
柔らかさが出たのでとっつきやすかった。
……でも「アイディアはいいんだけどねー」というにとどまる出来になってしまったね。
アイディアがストーリーの面白さに結びつかなかった。
そう。ストーリーが納得できなかったのよねー。
何が、というより全体的に。一話完結の1つ1つが、結局みんな同じじゃない?
それなりに舞台を変えて、境遇を変えて、と工夫したつもりなんだろうけど、
結局似たり寄ったりだと思うのよね。
そしていま一つどの話も納得できない。
債務者も債務者だが債権者も債権者だと感じる話が多く、
「それがこの話の要諦だよ」とにやりと笑いたいのかもしれないが駄目だろう。
うまく出来た話のやりきれなさと、話としておかしい、納得できないのは非なるもの。
もう少し面白くなりそうな設定なんだけどなーと4話くらいから思い始めた。
止めようかと思いながらずるずる最後まで見続けてしまったが、
結局すっきり面白くはならなかった。
ストーリーには全体的に文句があるが、そことは違う部分で文句をいいたい。
織田裕二と伊藤サイリに何事かがあるような演出は気持ち悪いんですけど!
実年齢で26歳差。26歳差のカップルを否定するわけでは全然ないが、
それは実際の個人と個人の結びつきであるからいいのであって、
このドラマでそういう匂わせは全然必要ないだろうと思うのよ。
若いころから織田裕二は好きではなかった。
あの暑っ苦しい顔が苦手なのよー。生理的に。
でも伊藤サイリは好きだし、織田裕二も年を取って油が抜けた頃だろうから、
そろそろ大丈夫かなと思ったが……
佐藤浩市も若いころのギラギラが抜けてからは平気になったんだが、
織田裕二はまだ駄目ですね。
わりとおっさん揃いの地味といえば地味なキャスティングだったが、
役者としてはいい人が揃っていたし、そういう部分は楽しめました。
ゲストに有名役者を持ってきてくれたらもう少し見栄えがしたかな。
うーん。でもあの中途半端なストーリーでは役不足になっちゃうかな。
まあ最後まで見たんですけれども。
執行官について存在に気づけたのは収穫だったが、それ以上ではなかった。
少し残念なドラマだった。
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