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◇ 藤森照信×山口晃「探検!東京国立博物館」

こないだ読んだ、同じカップリング(?)の「日本建築集中講義」は面白かった。
二匹目のどじょうを狙ったのか、これも同じ趣向。
手に取るまでは共著だと思わなかったから、不意をつかれて嬉しかったけど。

が、前作よりはだいぶ面白さが劣るなー。
前作は1ヶ月に1回か2回?ある場所に行って、建築を見て、2人が文を書いたり
絵を描いたりしていたわけだけど、今回のトーハクはそんなに時間かけてないよねー。
下手すると取材は1日だけだったんじゃないかと邪推する。
1日の取材じゃ1冊の本にするにはちょっと足りないよね。

まあ面白かったんだけどさ。薄いけど。
トーハクは建物が相当多くて、本館・表慶館・東洋館・法隆寺宝物館・平成館・
黒田記念館といろいろ。藤森さんに、この辺はもう少し喋って欲しかったところ。
解説はそれなりに書いてあったけど。

あー。内容が薄いというよりも、藤森さんと山口さん部分が少なかったのが不満なんだな。
「トーハクについての本」を求めているのであればいい本だと思う。
が、わたしはこの2人のからみが見たかったので、そういう意味で物足りないんだな。

そう。本館のエントランスはほんとに暗いの。
なんであんなに暗いんだろう。廃墟のようだよ。
東洋館は、わたしは数年前に行って大変気に入ったけれども、
外観はまったく記憶になく、この本の写真を見ても、正直良さそうな収蔵品が
あるようには全然見えない。こういうテイストの建築は好きじゃない。時代だろうなー。
昭和43年(1968年)の建築。建築家は谷口吉郎。

わたしとしては「日本建築集中講義」の続巻を出してほしい。

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