これと「七月に流れる花」はそれぞれ独立して読めるけれども、
前後編の趣があるから、「七月」→「八月」の順番で読むのが必須。
これは小学校高学年くらい向けの話かな。
ミステリーランドという30冊のシリーズの最後を飾る2冊。
この顔ぶれが錚々たるメンツでねー。一時期のミステリ界の第一線が
ずらりと顔を揃えている。贅沢。
作家28人のうち(恩田陸と高田崇史は2作)、未読8人。
これ児童向けにせよ面白そうだから、課題図書のリストに入れておく。
10年後くらいに読むことになるだろう。
サスペンス具合からいえば、当然といえば当然だが「七月」の方が上。
「七月」は全くわけがわからないなかで追いつめられていくわけだから。
「八月」は種明かしがされたあとにさらに続く話だが、それを一つの話に
持っていくのはやはり恩田陸は剛腕。
設定が独特だよなー。「なんでそうなる?」といいたい部分もあるのだが、
そこが気にならなくなる話運び。この人、やっぱり達者です。
話としては「七月」で全体の3分の2を、「八月」で残りの3分の1を書いた感じ。
2冊とも読むつもりで吉。間違っても「八月」→「七月」の順番で読まないように。
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文庫では合巻になっているので、文庫で買って吉と思われる。
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