ここ数か月でこの人の作品を3つばかり読んだんだけど……
なんかものすごい肩すかしだった。
不思議だ。首をかしげるほど。
「応為担担録」なんか、応為の話を書いたらもっと面白くなるもんだと思うけど……
「居酒屋ゆうれい」は映画にもなったし、もう少し歯ごたえがあってもいいと……
「緑色の濁ったお茶あるいは幸福の散歩道」は三島由紀夫賞も取ったそうだが……
みんな期待と違った。薄味すぎるんです。
いいも悪いもいえないほどの薄味さ。
いや、こんなに薄くていいの?
ぱらっぱらの活字組みで、会話も多いし、1時間で読めちゃいそう。
だからといって文章的な完成度とか文学的な香りというのも感じない。
いや、わたしが感じないだけかもしれないけど。
ふつ~~~~の文章。
この感じは、昔、金沢に行って治部煮を食べた時に似ている。
金沢名物治部煮をちょっと健康志向のある店で食べた。
金沢辺りは薄味だと聞いているが、わたしも薄味が好きだから大丈夫だろう。
そう思っていたら、味がなかった。
味つけ、してますかね?というほどの味の薄さ。
これでいいの?味つけ忘れたの?料理として成立しているの?と
大変疑問に思った記憶がある。
この人の作品、最初の「応為担担録」以来、いや、こんなはずは……と思いながら
3冊読んだが、読後感が変わらなかったので、
予定ではあと何冊か読むつもりだったけれどもう止めることにする。
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治部煮には、金沢に行く機会があったら再度挑戦してみたい。
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