久々に面白いミステリを読んだ!と思って、Amazonに行ったところ、
辛口のレビューが多くて驚いた。そんなラノベ臭した?
わたしは感じなかったな。ラノベ臭を嫌う方だけれども。
大学生の主人公の純愛をほのぼのと書いて行く話だと思ったら、
最初に子どもが死んでしまって、そこはかとなく不気味な基調音が流れる。
この意外さがけっこう活きたと思っている。
わたしはてっきり、大学生の奥手の男の子の恋愛を書いた、ほのぼのとしたミステリだと思っていたよ。
日常の謎系の。
そしたら終盤に行くに従ってだんだんがたくらみが出て来るしさ。
終盤は相当いじっている。どうも普段からそういう作風らしい。
初道尾秀介だったので新鮮に感じた。もっとも、だいぶ無理がある部分もあったけど。
初作品だったからこそ、好意的に読めたのかも。
でも大学生の心情は、わたしは懐かしかったなあ。自分の大学時代を思い出していた。
まあわたしは男子大学生だったことはないけど。
男子は通常、ここまで純情じゃないですか?そうですか。
そのノスタルジーで楽しめたのかあ。
動物学者の間宮先生が主に謎解きを担当するんだが、この立ち位置は微妙な感じ。
語り手はあくまで主役の男の子なのに、間宮先生は何でも見ていて何でも知ってて何でも聞いてる。
じゃあもっと、どーんと探偵役でもいいのに、あくまでオブザーバー的。
間宮先生がここまで知ってるなら、正解にたどり着くのはもっとずっと早かったんじゃないかと。
読んでる間はあまり気にならなかったけど、そこはだいぶ不自然だね。
まあでも面白く読めました。
あまり期待しすぎないで今後も読んでみる。
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