全9回で3つの話。つまり「春の風」上中下、「雷神」上中下、「帰り船」上中下で9回。
38分×3で1つの話というのはちょうど良いボリュームだったかもしれない。
……だがわたしの場合、なぜか5回目の録画が出来てなくて、雷神は上下しか見られなかった。
やっぱり上中下が上下しかないと、さすがにその話は見た気になりませんな。
まあそれはそれとして、わたしはこのドラマ好きでした。
昨今の時代劇、話がうっすいのも多々あるのだけれど、
……そしてこの作品も決して内容があるとまでは言えないんだけれど、
じっくりした描き方が良かった。
だいぶテンポがゆっくりだった。ここは好き嫌いが分かれるだろう。
わたしは基本、もう少しちゃっちゃと話を進めて欲しいが、
雲とか川の流れとかをじっくり映す手法は好き。
ただ座っている向井理や筒井道隆を眺めるだけでもけっこう楽しい。
……というのはちょっと贔屓か?でも映し方は上手かったよね。
まあ画柄は毎回同じなので、飽きた人はいただろうけど。
向井理は……内緒だがちょっと好きなのだ。内緒にしたいこの後ろめたさはなんなんだ。
「ゲゲゲの女房」では水木しげるを好演した。これは間違いなく好演でいいと思う。
だがそのわりに演技が上手いー……いー……と言い切る自信はない。
今回の役柄は盛り上がりに欠けるしね。いつも同じ顔をしていると言えないこともない。
いや、表情の演技はしていると思いますよ、わたしはね。
でもそれが贔屓目なんじゃないかと、どうも自信がない。
ただまあ雰囲気は良かったでしょう。
……いつもだったらバサッと、いい!悪い!と独断と偏見で斬りまくるのに、この気弱さはなんなんだ。
惚れた弱みですか。
いや、そこまで好きなわけでもない筈です。
ここに拘っていると話が進まないので、脇に置きましょう。
主役のキャラは良かった。追いつめられないのでハラハラしないで見てられるのがいい。
あと原田泰造が良かった。わたしはネプチューン、お笑い芸人としてはさほどでもないが、
役者としての泰造はけっこう買い。宮迫と並んで。
向井理と原田泰造、どっちもカラダがいいもんだから制作が得意になって出してくるのが可笑しい。
銭湯シーンはお約束である。
渡辺いっけいは悪くはないんだけど、彼が出てくるとマンネリ感が漂うというか……
顔が濃すぎるのかね。
見てる時は気づいてなかったけど、加治将樹はインディゴメンバーなので贔屓。
まだ30歳か。若いんだなあ。
筒井道隆こそ、いつも同じような顔をしているがこの人は贔屓なので問答無用。
この役、けっこう好きだった。見守っていてくれるお兄ちゃん。若干水戸黄門。
最近橋本マナミなる人はちょいちょい見るが、好きか嫌いかというと微妙。愛人っぽすぎて。
3部作、それぞれにヒロインがいるんだけどみんな薄幸そうで……ちょっと変わり映えがしない気が。
地味でしたよね。静かなシーンに魅力を感じる反面、ヒロインの地味さには不満を持つ。
あれ鈴木福か!もう少年になっていたんだなあ。
高橋克実は安定の。演技をしてない時はほんとその辺のおっさんだと思うが、役者としてすごく好き。
この人が出るとそのドラマに厚みが出ると思う。
渡辺徹がすっかり老け役の役者になっていて驚いた。久々に演技してるところを見た。
なかなか良かった。
話は、ツッコミたい所は諸々あった。
子供を岡場所の聞き込みに連れて行くなよ!とか、敵討ちは許可制だろう!とか。
あと刺客のおねーちゃんは、あれは一体何者ですかね?
あの人亡くなりましたか?まだ生きてますか?
でも9話にして「何でつきまとう」と訊いてるんだから、今後も引っ張るんだろうな。
視聴率がどうだったか知らないが、これはまた続きを作るだろうな。
延々作れるキャラクター設定だし。
わたしはもっとお兄ちゃんと向井理の話を見たい。
次も期待。
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