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◇ 三谷幸喜・清水ミチコ「むかつく二人」

笑える本。

わたしにとっては三谷幸喜も清水ミチコも、単体だと微妙な感じだ。
三谷幸喜は、狙ったボケ半分と生来のボケ半分というバランスが微妙で素直に笑えないし、
清水ミチコは芸人さんにしては多分相当常識人な気がしているので、今一つ笑えない。
正直、あんまりモノマネ芸は好きではないという理由もある。
でもこの二人が組み合わさるといい具合に力を発揮します。1+1が3。

これは二人がやっていたラジオを起こした本なのね。
読んでいる分には対談のような感じ。でもラジオだから、多分相当テンポが早い。
それを文字で読んでるとますますテンポがいい。
話がグダグダな方向に入りかけている部分は本にする段階で刈り込んだりもしているだろうし、
突然清水ミチコが話題を変えたりするし、中だるみ感がない。

実は昔「気まずい二人」という三谷幸喜の対談集を買って読んだが、
あの間がすごく苦手だった。
十朱幸代とか西田ひかるとか、そもそも三谷幸喜が緊張する相手との初対面で、
その緊張感も併せてお楽しみくださいというスタンスの本だった。
読んでる人を緊張させる本でした。

これはそんなことは全くなく、清水ミチコとは家族ぐるみのお付き合いをしているそうで、
全く友達とのおしゃべりな感じ。お互いにリラックスしている。
そして相変わらず、三谷幸喜はむかつくのでまさにタイトル通りなのであった。

まあ清水ミチコが、「え?」と思うほど物を知らないという部分がほの見えてちょっと引く……
というのが若干の欠点。

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そして、これを書いた後ラジオ番組を実際に訊いてみたところ、
実際の番組の方が嫌味がなく、驚くべきことに三谷幸喜が若干いい男風なのであった。
喋りも相当滑らか。バラエティとかに出ている時はやっぱり緊張しているんだろうか。
テンポがいいせいか後を引くラジオで、一度聞き始めるとなかなか終わらない。
夜寝る時間が遅くなって困るわー。

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