ようやく。よーやく。見終わった。
12月に終わったのを4月に見終わったんだから、4ヶ月のタイムラグ。
そしてこれから「直虎」を見るんですよ。ただでさえスタートが4ヶ月遅れているというのに、
今度は何か月ずれ込むことになるのやら。面白くなくて視聴中止になるといいなあ。←なんで録ってるか。
いかにも大河を見そうなタイプと言われるし、自分でもそう思うが、
実際に大河を見てるかというとほぼ全く見てないので我ながら驚愕する。
一覧を見ても、確実に最初から最後まで見たのは「独眼竜政宗」だけだね。
もしかしたら最後まで見たかもしれないのは「翔ぶが如く」だね。
興味を持って見始めたんだけど続かず、1ヶ月か2ヶ月で止めたのは「琉球の風」「炎立つ」(これなんか平泉の話なのに……)
「軍師官兵衛」か。
興味を持って見始めたんだけど、最初の3回くらいで止めたのは「北条時宗」「新選組!」「篤姫」「江」だね。
そう思えば、まがりなりにも「真田丸」、最後まで見たんだから快挙といえば快挙だ。
……だがその内実はというと。
見るのが苦痛だったねー。つまんなかった。大河としてつまらなかった。
三谷幸喜だからね。場面場面の小ネタはいいんだよ。ユーモラスなところも好きだ。
しかしこれが50回を費やして描きつくす、渾身の一作かというとさ。
全然そんなことはない。
何せ50回なんだからさー。1クールでは出来ない壮大な話をかっちりとした構成で見たいものだが。
しかし三谷幸喜は構成が上手い脚本家では全くない。
彼の真骨頂は、役者を自在に操る……というよりもそこにいる役者を輝かせる当て書きで、群像劇。
物事を書き表す人ではない。つまり歴史もの、叙事には向かない。
過去に「新選組!」を書いていて、その時は良くも悪くも新しさがあったようだけど、
やっぱりわたしが見たい大河とは方向性が違った。ので、「新選組!」は途中で見るのをやめた。
今回、わたしは秀吉が死んだ後の話を見たくて見続けたんだよね。
秀吉は過去、死ぬほど映像作品が作られているし、もうオナカいっぱいである。
秀吉の話なら、死んだ後のことはまさに後日譚、ひどい時には数分のナレーションで終わりでしょう。
しかし幸村の話ならば。秀吉死後の話がメインでしょう。今まで見たことないその辺りのことをじっくり見たい。
そしたらね!秀吉死んだの8月ですからね!
1月から放送開始で、なんで秀吉が8月まで生きてるか!そもそも三谷幸喜、幸村を書いてないだろう!
書いてるのは秀吉だろう!秀吉が生きてる間は、堺雅人なんかいてもいなくてもいいような、
ちょこまか動き回ってるだけで、話は秀吉のことしか語ってないだろう!
わたしと同じ思いをした人が一定数いたんだと思う。視聴率を見ると。
でも残りの4ヶ月で描ける内容もだいぶあるはずと思っていた。なんといっても残り20回近くあるんだから。
しかしこの後の話が、まあヒドくて……
関ケ原までの5回、ダイジェストですか?というようなごくごく表面的な話をこちゃこちゃと。
あらすじ+小ネタで、全然面白くもなんともないの。
せめて石田治部にもう少し引き付けて書くとかさ!(←全然幸村じゃないけれども)
本能寺の変を数分で済ませたのは英断だが、幸村の話で関ケ原を同じ手法でやっちゃダメだろう!
関ケ原の直後の回、「信之」は良かったですけどね。ピンポイント的に、信之の命乞いがよかった。
というより、本多忠勝の命乞いが良かった。正直、そこまでするほどムコ殿に入れ込んでましたか?とは思ったが、
名場面であり名台詞ではあったと思う。
でもその後からまた、つまんない話なんだよねえ……
まあね。九度山にいる頃の話を面白くすることは難しいと思う。だったら九度山時代に3回も割く必要はない。
で、大坂に行ってから10回もかけてるわりには、全然骨がないというかさ……
真田丸の築城・完全勝利は全50回のメインであってもいいはずだ。
たしかにようやく幸村が活躍したから爽快感はあったけど、それも通り一遍というか。
資料読み込んで、一般人が知らないようなことを見せてくれないとつまらないよ。
真田丸の攻防をじっくり見せてくれないと真田丸とタイトルをつけた意味がですね……。
丸々一回使って高らかに描きあげて欲しいところだった。
実際の豊臣方もグダグダだったんだろうけど、それをそのままくだくだしく見せられてもさー。
そのグダグダを面白く見せなきゃダメなんじゃないの~?
正直堺雅人は好きじゃないんです。「塚原卜伝」のモラトリアム人間っぷりにイヤになり、
まあそれは役の話ではあるんだけど、似たような演技ばっかり!と思っている。
他に「南極料理人」と「ゴールデン・スランバー」しか見てないけど。いい人役。あの波目の笑顔。
いいたいことも言わずにいる善人。
今回の幸村も、あんまり美味しい役ではなかったよね。いい人すぎて。いい人すぎるのも魅力ないよ。
実生活でいい人なのは大いに推奨だけど、役柄でいい人一方ってのも。
もう少し色々書けばいいのに三谷幸喜。誠実で、優しくて、頭が良く、度胸もある“だけ”の主役ではさ。
まあきりに対する扱いは鬼畜だと思うけど。そこでバランスをとってるとか?
それに対して大泉洋は色々あって、役柄としてなんぼか魅力的。信之の方がだいぶお得な役だったのではないか。
しかし大泉洋なら、ほんとはもっと色々出来たよねーと思った。
そしてお得という意味での一番は、草刈正雄だ。
「美の壺」はずっと見てるので、そういう意味では馴染みのある人だが、がっつり役者としての演技を見たのは初めてくらいかも。
脇役でちらっと出てるのしか見たことない。
そしたら造型が面白かったですねー。だいぶ脚本的にはいい加減な部分もあると感じつつも、ちゃんと作ったいい加減ぶりと
あまり区別がつかなかった。もう主役は昌幸ってことでいいんじゃないか。
寺島進もいい役。
片岡愛之助もすごくお得な役。
内野聖陽は、わたしはちゃんと見たことがない役者だが、もうすっかり徳川のおっさん役が板についていて、
ちょっと前まで二枚目役じゃなかったでしたっけ、この人?演技力なのかなあ。最近の他の作品も見てみたいと思った。
この人と近藤正臣の組み合わせは面白かった。何なら斎藤由貴を入れた3人が面白かった。
長澤まさみのきりがうざったかったね!ヒロインって書いてあるけど、全然ヒロインじゃないよね?
というか、幸村はきりを便利に使いすぎ。きりは便利に使われすぎ。扱いがヒドすぎる。
竹内結子はあまり好きではないが、淀君としては面白かったと思う。
しかし竹内結子と長澤まさみが2人で並んでるシーンは、ただ女の子が2人並んでいるだけだった。
身分の違いを全然醸し出せなかったのは淀君として残念だ。
何しろ大河だから、いちいち役者に言及してたらきりがない。省略。
49回50回がもうほんとにダメダメで。
最終回なんて大苦痛で倍速でながら見だよ。
ナレーションってのはいわば逃げなんだからさ。最終回、ナレーションばっかりだったやんか。
全然内容が描けてないっていう証拠。
わたしがオーディオコメンタリーをやっていたとしたら、ツッコミどころは5分に1回では済まないと思われるが、
そこまでやるのは面倒なので、速攻録画は消しましたよ。結論はダメダメってことで。
今後三谷幸喜には大河をやらせるな。
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