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◇ P・G・ウッドハウス「ジーヴスシリーズ」

名高い(多分)執事ジーヴスのシリーズ。

まあずっと読んでると飽きるんですけどね。

話の流れは全部見事に同じ。
マヌケな若貴族バーティがマヌケな人間関係に巻き込まれ、
そのこんがらがった人間関係の解決のため、超マヌケな役回りに追い込まれる。
絶体絶命のその時に、バーティの執事“比類なきジーヴス”がどこからともなくゆらめき現れ、
解決策を授けてくれる、という。
ジーヴスの解決策は往々にしてバーティをさらに困った立場に追い込んだりもするが、
結果的には全てうまくいき、大団円。

作者は、ある批評家に「今回も相も変わらず、名前を付け替えただけの作品」という書評を書かれて
大変気を悪くしたこともあったようだが、……わたしは批評家に賛成。
わりあい長い話だし、持ち歩きで読んでもけっこう退屈なのだが、
……それはそれとして、なんかやっぱりいいですよね。イギリスユーモア小説のメインストリーム。
とはいえ、著者は20台の後半にはもうアメリカに移住しているそうだし、
イギリス小説と言い切っていいもんかどうかはわたしは知らんが。

もう少しスノッブな味わいがあってもいいかとは思ったけど。その方がイギリスっぽい。
もっとも主人公のバーティは何しろ執事を使っているくらいだから貴族でお金持ち。
それでも貴族の嫌味な部分はほとんど書かずに、むしろ貴族のマヌケな部分を書いている。
……まあとにかくひたすらマヌケな話ですよ。いうなれば。古き良き時代のマヌケさですね。

好きなのか嫌いなのかよくわからない感想だが、というよりもむしろ嫌いな感じの感想になっているが、
どっちかというと好きです。ただ飽きるだけで。
1作だけだったら名作。名作も十何作同じのが続くとね。

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これは本国でドラマ?になっているらしくて、実はこれは大変見たい。
スティーブン・フライがジーヴス役だって。わたしのイメージでは外見的には全く違うのだが
(わたしの想像だと中肉中背、わずかに貧相な体型で、額が広い……カンバーバッチの「シャーロック」の
マイクロフトの役者から狷介さを取りさって、おっとり感を加えた、というイメージ)
スティーブン・フライが好きだし、これはこれでありだと思う。
そしてわたしの中ではバーティは、もうこれはヒュー・グラント一択。
まあ今の年齢では無理ですけどね。もっと若い頃なら。あのタレ目といい、マヌケな貴族にぴったり。
ヒュー・グラントとスティーブン・フライで見たかった。これは面白そうじゃない?

気が向いたらDVDを買うかもしれない。

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