NHKBSの時代劇ですね。あ、BSじゃないのか。総合でやったんですね。
――しょーじき、話は超~~~~~グダグダだと思います。全然ダメダメ。
あまりにもダメなので、いちいち言及出来ないほど。
こういう仕事じゃダメだと思いますよ、脚本チーム。
原作から……どうなんだろうねえ。わたしは読んでいない。
数年前にアマゾンでチェックした時は、だいぶ評価が低かった。
それを見て、わたしはこのシリーズは読むのをやめとこうと思ったんだもんね。
今見るとそれほど低評価ではない。やっぱりアマゾンは時間が経った低評価レビューを削除したりしてるのかなあ。
そこまでマメだろうか。
でも宮尾登美子の「クレオパトラ」も発行当時は相当な酷評が数多く集まっていたのに、
今は――って、もしかしてレビューって書いてから一定の期間で削除されるようになっている?
よく考えてみれば、過去のレビューを全部残していたら容量がいくらあっても足りないもんね。
ドラマの話じゃなくてアマゾンのシステムの話になってしまった。
見なくてもいいドラマだったとは思います。
でも一応最後まで見てしまったのは(録画ですが)、……福士誠治のゆえでしょう。
わたしはこの人、わりと好きで。いい役者に見える。
そんなことを言いつつ、実際見たのは「のだめカンタービレ」くらいで。どういうこっちゃねん。
いや、もっと見たいんだけどさ。わたしのドラマの好みと、この人が出演するドラマが全く被らない。
いつかはちゃんと見たいと思っていた。なので今回、すごく妥協して見続けた。
福士誠治は軽妙洒脱な味を出そうと健闘していました。
その努力は買う。買うが、成功していたかは微妙。
軽妙洒脱って難しいですからね。本人の生まれついての雰囲気で半分、努力で半分ってなところでしょう。
彼は雰囲気が真面目っぽいからな。人に合った役柄とはちょっと言えない。
若者三人組としても努力は買うのだが……。やはり努力賞止まり。
うーん。3人が一緒にいて1+1+1が2.5くらいにしかなっていない。
芝居は良い脚本にのっかった役者の相乗効果で面白くなっていくもんで、
この作品に相乗効果があったかというと全くない。
高橋英樹、竹下景子、えなりかずきも期待したほどいい味が出てなかったなー。
竹下景子は性格がいい人そうで好きなんだけど、このドラマでは少し老けこみ過ぎ。
別にそこまで年を作る必要のない役だったと思うので、もう少しきれいに撮ってあげて欲しかった。
南沢奈央は「マメシバ」で見ている。あの時は不機嫌キャラにしては好感が持てた。
本人がいい人そうでどっちかいうと応援したいのだが……時代劇のズラが似合わないんじゃないかねえ。
このドラマでは、表情がいつも不満そうに見えてしまっていた。
時代劇出演はあんまり得策じゃないかもしれない。
しかし何よりも、話がダメダメ。細かい所は数えきれないけど、
一番ダメだと思うのは、恋愛関係(というか片思い)。錯綜させすぎやっちゅうねん。
麻之介はお由有さんが好きで、お由有さんは清十郎のおとっつぁんの(超不自然に年の離れた)嫁で、
清十郎はいろんな女にもてまくるが常磐津?のお師匠さんが本気で好きかと思いきや
未亡人となったお由有さんにも何となく意味ありげで、
吉五郎は10歳の許嫁がいるが親戚のお寿ずが好きで、お寿ずは幼馴染?の何だかさんが好きで、
何だかさんは病であっさり死んじゃって、全然眼中になかった麻之助と結婚。
そこで収まるのかと思いきや、お寿ずもあっさり死んじゃう。
もう一体何がしたいのかと思うよ。
このドラマで唯一の褒めところといえば、毎回の締めのシーン、宗匠のところだろうか。
あそこは絵柄がきれいで、左団次と対面しているところも1+1が、うーん、2.2くらいにはなってた感じ。
そして最後も俳句も総じてちょっと良かった。俳句知らんけれども。
だが、話として必要かというと、これもまた微妙。ここを削って本筋がちゃんと描けるようになるなら
ほぼ必要ないシーン。
あ、もう一つ褒めどころ。
衣装はそこそこ。モダン系にひっぱっていて、実際もあの当時は我々の想像よりモダンだったんだろうから、
いい感じの虚実皮膜の間ではないですか。麻之助の長羽織なんてのはあまり他で見かけないだけに面白く見た。
麻之介の軽妙洒脱部分は衣装にだいぶ助けられていたに違いない。
シーズン2、あるのかなあ。あれば見てしまうのかなあ。うーん。
コメント