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< ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム >

言わずと知れた?クレイアニメの鉄板、アードマン・アニメーションズ制作。

「ひつじのショーン」は好きで、録画して見ている。……いや、実は録画は溜まっていて、
録るだけ録っているという状況なんだけどさ。

アニメと映画はけっこう雰囲気が違う気がした。
そりゃま、7分の作品と85分の作品では違って当たり前ですが。

冒頭、若かりし頃のおっさんが仔犬&仔羊だった頃のビッツァーとショーンを可愛がっているシーンがあり、
いつものアニメではおっさんとショーンとの愛情関係は全く描写されないところなので、ここがまず違った。
おっさん若い!ショーンもビッツァーも可愛い!これだけでも見る意味があるかも。
これがのちのちこんなに活きてくる伏線だとは。

冒頭の“退屈な日常”の描写が良かった。これがあるのとないのとでは、エンディングの納得感が大違い。
また“退屈な日常”を面白く見せるわねー。さすがアードマンスタジオ。
あのパペットたちが生きて動いてるってだけですでに作りこみ感が出てるんだから、
ほんのちょっとの話の積み上げで格段に良くなる。
7分のアニメと違って、ゆっくり見せられる楽しみもあっただろう。

いつもの舞台である牧場も好きだが、わたしはロンドンの街の描写が愉しかったかな。
そうそう、こういう感じだよねー。店の外観も、落書きも、工事中の道路も。
あえて出してないのかもしれないけどパブの横看板があればもう完璧。
2階建の赤いバス。郊外行きのバスは緑のバス。2階席はけっこう揺れる。

アニマルハンターがもっと長い時間出てくるのかと思っていたらそうでもなかった。
しかし人間になりすますのは無理やろ!レストランでのあの騒動は楽しかった。ティミー可愛い。
おっさんがカリスマ美容師になっていく流れや、おっさんが記憶喪失だということを知る流れ、
無理くりだけどやっぱり楽しいです。こういうところを臆面もなく作るところが独自。イギリス的。
騎馬警官もむりくりやなあ。あんな馬おらへんで。あれならキリンの方がなんぼか近い。

クライマックスは「なんだこれ、アクション映画だったのか!?」と思うノリで、
通常のショーンには有り得ない部分。パロディ的でしたね。
めでたしめでたし。

映画館では子供も多かったんだけど、その中の3、4歳くらいの子が、ほんのちょっとでも悲しい場面にくると
しゃくりあげて大変だった。まあ当然、ショーンがおっさんに「お前なんか知らない」という場面とか、
その他のほんのちょっとだけ悲しい場面でも。
泣き声が聞こえてくるので「ここ、悲しい場面なのか!?」とこっちはようやく気付いて見直す、という。
子供の感受性というものをしみじみ感じた。感動した。
他の人も似たような思いだったらしく、上映終了後、その親子に声をかけて行く人が何人かいた。

……この感受性を持ち続けていると、生きて行くのはけっこうツライことも多いだろうが、
お母さんはこの子の感受性を大事に育ててあげて欲しいです。

アードマンの映画は「ウォレスとグルミット」2作と「チキンラン」を見たなー。
「ウォレスとグルミット」好きだったなあ。もっと見たいんだけど。
と思ったら、実際見た当時は“>こんな感想でしかなかったようだ。
いや、今なら見たいよ。時々恋しくなる。「チーズホリデー」とか面白かったもんね。

まだDVDにはなってないようだ。
“>

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