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◇ 荒俣宏「TV博物誌」

いつも薀蓄満載のこめんどくさい話を書いているイメージの荒俣宏だが、
(というものの、多分わたしは「どおまん・せいまん」しか読んでないので全くの偏見)
この本は実に素直な聞き書きの本。読みやすいし内容も面白い。お薦め。

まあ出版が1997年の本なので、そこからさらに20年、テレビの歴史は伸びているわけだが。
黎明期の話はやはり面白い。ハード面とソフト面双方の話を読んで、「へーっ!」と思うこと多数。

今まで疑問に思っていた数々――
プロ野球の巨人がセリーグで歪んだ位置を占めているのはなぜなのか、とか
大橋巨泉はなぜあんなにもエラそうだったのか、とか、
名作の再放送がおいそれと出来ない理由とか、

うーん、なるほどねえ、と蒙を啓かれた。
そう言っても全く内容が伝わらないが、面白いので読んで吉。
これは鹿島茂のお薦め図書で読んでみたのだった。

TV博物誌
TV博物誌

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荒俣 宏
小学館
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当時でもレトロな線を狙ったであろう表紙が歳月を経て、狙ったレトロなのか、
実際にレトロなのか区別がつかなくなっている。

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