いつも薀蓄満載のこめんどくさい話を書いているイメージの荒俣宏だが、
(というものの、多分わたしは「どおまん・せいまん」しか読んでないので全くの偏見)
この本は実に素直な聞き書きの本。読みやすいし内容も面白い。お薦め。
まあ出版が1997年の本なので、そこからさらに20年、テレビの歴史は伸びているわけだが。
黎明期の話はやはり面白い。ハード面とソフト面双方の話を読んで、「へーっ!」と思うこと多数。
今まで疑問に思っていた数々――
プロ野球の巨人がセリーグで歪んだ位置を占めているのはなぜなのか、とか
大橋巨泉はなぜあんなにもエラそうだったのか、とか、
名作の再放送がおいそれと出来ない理由とか、
うーん、なるほどねえ、と蒙を啓かれた。
そう言っても全く内容が伝わらないが、面白いので読んで吉。
これは鹿島茂のお薦め図書で読んでみたのだった。
当時でもレトロな線を狙ったであろう表紙が歳月を経て、狙ったレトロなのか、
実際にレトロなのか区別がつかなくなっている。
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