そういえば四大陸選手権の時期でしたねえ。すっかり忘れてて、ネットニュースのヘッドラインで、
「宇野昌磨2位発進!」とか書いてあったから、慌てて録画したわ。
ショート。
まあ正直、顔ぶれが世界の一線級かと言うと、違う。
でも「最終グループにミーシャ・ジー!!?」と驚愕したのは否めない。
わたしが彼の存在を知ったのはソチでしたよ。それまで(おそらく)グランプリシリーズにも
ほとんど出てない選手で、ソチでも立ち位置は色物。年齢もそこそこ行ってるし……。
それが四大陸選手権で最終グループ!
ソチで見た時は、内面の表現にこだわりがある選手とは見えたけれども、巧さはほぼなかった。
それが今シーズンは着実に、マジメに滑ってるもんなあ。
今回も良かった。ヒゲは……似合ってなかったと思うけど。
宇野昌磨は、そうか、シニアの国際大会初なのか……。グランプリシリーズもまだだったんだね。
選曲が良かったな。ヴァイオリンのソロの繊細さとメロディの力強さが、本人の滑りに合っている。
きれいな動きをしている。背の高さがもう気にならなくなった。
演技後、珍しくちょっと笑ったね。
無良くんは、こっちが思い入れているせいかもしれないけど、珍しく冒頭から気持ちが入ってるように見えた。
でも彼は音を拾わないからなあ……。なんでこの音で跳ばないのか、どうしてここでポーズを決めないのか、と
歯がゆく思う。音を上手く使えれば、彼の滑りはいくらでも映えるだろうに。
曲もドラマティックでいいのにねえ。
滑り自体の出来は良かったけどさ。力強かった。
村上大介は楽しそうに伸び伸びと滑っていた。彼の明るさは武器だろう。
ジェイソン・ブラウンも明るい。エキシビか?というショート。もれなく顔芸もついてくる。
この人、ジャンプが弱いからなあ。他は文句ないのに。
閻涵も楽しそうに滑っていた。わたしはたしかソチで「もう少し本人に似あった曲で滑ればいいのではないか」と
感想を持ったと思うが、そういう風に幅を広げる努力をしたからこそ、
今回のミュージカル曲も滑れるようになってきたのかもしれないね。
テンちゃんが……風格が出ている。
彼はどこがいいとは言えない気がする。たしかにジャンプはいいが。
しかしどこがとは言えないが風格がある。その風格で、ああ、いいもんを見たと思わせてしまう。
いつの間にかこんな曲でも踊れるようになって。
当時のちっちゃかったテンちゃんがここまで来たかと思うと感無量です。
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フリー。
ミーシャ・ジー。ジャンプの失敗は多々あったが、美しい演技だった。芸術的。
心に迫る。芸術作品のように。ジェレミー・アボットの流れを汲む、芸術家の系譜。
……そして、昨日の今日でヒゲ剃ったのかい!そこまでするんか。
閻涵は相変わらずトリプルアクセルの幅がすごい~。すごい~というしかないほどすごい。
今回のフリーは軽いノリの曲だが、彼の持っている堅い雰囲気とダイナミックなジャンプを
より面白く見せているかも。むしろミスマッチの面白さ。ツキすぎない。
初期にはまさか身に着けられるとは思えなかった軽やかさも身について来た。いい演技だった。
ジョシュア・ファリス。
アメリカでは上位選手のようだが、世界の舞台ではほぼ目だった実績はない。今後はどうなるか未知数。
だが今回のフリーはとてもきれいだった。曲に合った繊細な滑り。きれいな動きでしなやか。
この安定感、この繊細さを維持できるかどうかだね。体力に若干課題ありか。
そして、まあテンちゃんたら!
アンタそんな人だった!?演技途中でニヤリと笑えるほど芝居っ気のある人だった!?
「みんなオレのこと好きだろ?」そういう笑顔だったよ。高橋大輔が憑依したかと思った。
こんな踊れたっけかねー。ステップの時なんかすごかったねー。
いや、いいもん見せてもらった。
宇野昌磨も偉かった。
テンちゃんのあの雰囲気の後に出て行って、われ関せずと涼しい顔で滑るんだから。
本田武史とかは「緊張してましたね」って言ってたが、17歳、国際大会初の子が
あの雰囲気であれだけ滑るんだから、緊張なんてしてないと言っていいレベル。
動きに艶があるなあ。今後楽しみ。
村上大介の4回転が一番きれいに入ってたかな?
ここへ来て、これだけミスのない演技をするのはえらい。しかも最終滑走で。
終わってみれば日本人3人のうち最上位だもんね。ショーマとはほんとに、ほんのわずかの差だったが。
終盤は少し疲れを感じたかな。今シーズン、彼はこの大会までか。来シーズンもこのまま行けるか。
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