久々の恩田陸。ちなみにミステリではありません。
なるほど。これはドミノだなあ……。
最後の最後までタイトルを意識しないで読んで、最終盤にようやく、ああまさにドミノな話。と思った。
ただでさえいろんな要素詰め込みまくりの人が、この作品ではさらに限界に挑戦してるんだもの。
だが、そのせいで最初のうちは少し読みにくかった。
読みにくかったというより、興味が持てなかった。実は全体的に時々パラ読みだった。
わたしはどっちかというと、登場人物少なめ、話の道筋が１本、というわかりやすい小説の方が
好きなんだよね。積み重ね系の。この話は真逆だ。
でも恩田陸にシンプルな話を書けと言っても多分無理だろうね。
彼女が目指すのはおそらくその方向ではない。
これは映画にしてみたらどんなもんだろう。
「下妻物語」のようなＢ級のノリで。いや、あそこまで極彩色じゃなくていいんだけど。
映像で描いたら、けっこうそのドミノ関係が面白く出る気がする。
まああそこまで入り組んだドミノの話を、うまくまとめる手腕のある監督がいるのかというと……
いますかね？相当凝り症である必要があるが。
この作品世界を愛せる人に、ぜひやってみてもらいたいね。
画柄的には、相当笑えるシーンが出来ると思う。しっかりした役者を使えば、締まるだろう。
いませんか、誰か。恩田陸好きの映画監督。
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