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世界フィギュア 2014 エキシビション。

高橋木原が出てきてくれたのは嬉しいオドロキ。見たかったので良かった。
アナウンサーが「日本フィギュア界にとってかけがえのない2人です」と言っていたが、
……ほんとーにかけがえのない2人なんですよ。これほど言葉の意味にフィットした存在は滅多にない。
ほんとーにかけがえのない。代わりのいない。

そして、そのかけがえのない2人は、短い間にまた上手くなったなーという演技を見せてくれました。
まあ、シーズン始まって間もないNHK杯とか、がっちがちのソチ団体戦とか、そういう場と、
シーズン最後のしかもエキシビションとを一概に比べることは出来ないのかもしれないが、
だいぶお互いにリラックスしてましたよね。
わたしは高橋成美がリンクで木原と目を合わせないことに危惧を抱いていたが、今回は仲好さげでした。
ちゃんとペアに見えた。

細かいことはよくわからないけど、随所に向上が見られた気がした。
デススパイラルとか、ちっちゃいリフトとかに工夫が感じられる。
ツイストも最初と比べたらだいぶ余裕も感じるようになった。スロージャンプも、
結局は少しバランスを崩したけど、前と比べたら格段にリラックスしている。
未来は明るい。来年が楽しみだ。

ショートでキム・ルシーヌって映さなかったよね?フリーに進めない実力の選手を
エキシビションに出すなんて前代未聞だよね?でもすごく面白かった。
ベルネルとコストナーが一緒に出てきたのがすごく嬉しかった。これは貴重な映像だわ。
ああいうの、現地で合わせるのかねえ。そんなに複雑な振付じゃないけど、
やっぱり選手というのはそういうとこ、すごいねえ。

鈴木明子さんはあまりに可愛らしく転んだので、一瞬演出かと思った。
いい演技でした。荒川さんが何度も「温かい」と言っていたが、そうかもしれない。
終わった後、いい表情をしていた。まあ彼女は今後もアイスショーで見るだろう。

村上佳菜子はいつもの元気印のエキシビションで吉。あれ系をショートでやったらどんなもん?
ノリで行ける選手だと思うんだけどなあ。それで本人がテンション上がれば、
フリーにもいい影響が出そうに思うのだが。

ワグナーはザ・ワグナー!という肉食系ダンス。
でもこの人、こないだの何かの時のエキシビションでは、エンジェル系のきれいな曲で滑ってたよね。
けっこう何でも出来る人。競技でもエンジェル系で滑ってみてはどうだろう。

今回のエキシビはここまでで既に豪華版な感じ。まあ世界フィギュアですからね。

リード姉弟も今シーズンお疲れさま。彼らも進退が問題になってるの?知らなかった。
荒川静香が「日本でもアイスダンスが出て来てる」と言っていたけどほんと?
もしそうなら早く見たいなあ。
キャシーの白い衣装がきれいだった。わりと派手な色を着るイメージがあるから。

小塚のピンクの帽子の色が絶妙。あれはいいね。
ステップを踏んでいる時、「ああ、この人はほんとにスケーティング技術があるんだろうなあ」と思った。
まあ素人の感覚なので、特に根拠はないけれども。
インタビューの時の顔が、近年見たことがなかったほどすっきりとしていて、
今後、がんばってくれるんだろうな、って顔だった。期待している。

ベルネル……。お前は最後の最後のエキシビションで何をやっているんだ!
笑っちゃったけどね。なんであのカツラ?なんであの黄金パンツ?はじけすぎやっちゅーの。
まあいいやね。明るく楽しく終わる。楽しかったよ。エラジ・バルデとキム・ルシーヌを
誘ったのも良かった。ヨーロッパ勢は仲がいいんだね。

コストナーも鈴木さんに引き続き、何でもないところで転んでいた。ご愛嬌。
まあ彼女は順調にプロスケーターの道を歩むだろう。貴重なヨーロッパ女子だし。

リプニツカヤが、今回はとても柔らかな表情になっていて……カワイイ。
もちろんオリンピックの重圧から解放されたからってのが大きいだろうけど、
大勢のお客さんの歓声が嬉しかった、とかいうならそれはそれで重畳。
どうも、精神的にうっすら心配なところを感じる……ので、笑ってくれると安心。

町田樹は「白夜行」を終わらせてどうするのか、普通のプログラムになるのかと思ったが。
でもこのプログラムでも本領を発揮していた感じですね。やっぱり濃さが漂う。
それが町田らしいと思う。なかなか良かったです。

カッペリーニラノッテは、わたしは好きなペアだけれども、やはり小粒感が漂うのは否めない。
上位が参加しないからこその金という部分はあるだろう。
エキシビは楽しいです。こういう部分がこのペアの大きな魅力だろうからね。

浅田さんはいい笑顔だった。昔の、子供の頃の笑顔に一瞬戻った気がした。
わたしはもう心配していない。彼女は来季も必ずまた競技会に戻ってくるはず。

サフチェンコゾルコビーも引退組か。彼らも今後、プロスケーターとしてお目にかかることだろう。
このペアの雰囲気はとても素敵だった。いるだけで素敵、という雰囲気になってこそ一流なんだろう。
サフチェンコさんは髪をおろすと途端に若くなりますな。

そして、実はエキシビの華はユヅルでした。
アナウンサーの言ったことに大きく頷けることは少ないけれど、今回のアナウンサーが言った、
「エキシビの顔ではない、競技会の顔だ」というのは本当にそうだった。
そうだねえ、ニースの世界フィギュア。あれは執念でもぎ取った銅メダルだった。
コレオステップに入る前の叫ぶ顔を覚えている。……同じプログラムを滑ると、
2年前と今を比較して、すごく滑りが円熟したのがわかる。でも荒削りだった頃のユヅルも良かったけどね。
素晴らしい演技だった。

ユヅルが出てきた一年目、「彼はフィギュアスケートをするために生まれて来た人だ」と思った。
もう将来のトップクラスは見えていた。でも19歳で世界のトップに立って、
しかも3冠なんて――さすがにそこまでは想像も出来なかったよ。
今は「日本男子はこれからはユヅルがひっぱるんだろう」は言える。これは当然言える。
そして「彼は今後、世界の帝王となるだろう」――これはわたしの願望が入った予想。
怪我さえなければ、彼は長くトップを走り続けるだろう。フィギュアスケートをするために
生まれて来た人ですから。

選手の皆さん、今シーズンおつかれさまでした。短い間だと思いますがゆっくり休んで下さい。
そして来シーズンもよろしくお願いします。特に高橋木原組。成長を楽しみにしている。

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いや、しかしまあ、今回塩ナントカアナウンサーはうるさかったですよ。
せっかくの浅田真央の演技に集中出来なかった。
今シーズンは心を入れ替えて少し大人しくなったかと思ったのに……
ほんとにフィギュアファンには百害あって一利なしだから、もう担当を外して欲しい。
苦情がたくさん届いてるでしょう?フジには。

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