この調子で年末まで感想を書き連ねて行こうという気はさらさらないのだが……
まあ最初の2、3回くらいは。
わたしはこの地道な話運びがけっこう気に入ってるけど、今回は若干のホコロビが気になった。
ほころびと感じる部分は、一番はおたつが嫁入る強引さ。
クラスとしては小寺氏と同格の浦上氏に政略結婚で嫁入る娘が、いくら黒田家の養女にしたとは言え、
神社の御師の娘なんだよ?それだけならまだぎりぎりで見ないことに出来ただろうが、
その娘は、「小寺氏の家老格の黒田家の嫡男にはあまりにも身分違い」とわざわざ言うんだよ?
身分関係のクラス分けがぐちゃぐちゃになってる気がしない?
政略結婚なら、少なくとも一門の血の繋がっている娘じゃないと全く意味をなさないだろう。
その辺の一般庶民の娘を養女にしても意味がない。
しかもその話を尾藤イサオから持ちかけるって……無理無理無理。無理がありすぎ。
武家ではない一般庶民の娘が、小さいとはいえ地域を支配する領主の家に嫁入って、
やっていけると思うのか?
ここは全く了承出来ない。
おたつと官兵衛くらい身分の差があれば、そもそも最初から側女という選択しかないと思うんだがなあ。
それを尾藤イサオが今更「身分違い」って言うのも疑問。そんなのは最初からわかってたことだ。
ここの部分は白けた。しかも今後もひっぱるようだから、この辺から視聴継続が困難になるオソレ。
雨宿りのシーンも、いくらなんでももう少し工夫して書いて欲しいところだよ、脚本。
雨宿りで「寒いか?」なんて……骨格はそれでもしょうがないけど、もうちょっとがんばれるところだろう。
陳腐の極みと見えた。たしかにそこまで時間を割けないとは思うけど、
あんなんでは話の定型化が「水戸黄門」並みである。
しかも南沢奈央の手の動きが、どう見ても「寒い」という手の動かし方じゃないよね。
むしろヤラシイと見えたのは、わたしの心が濁っているせいなのか。
あと、信長パートにやはり不満が……
信長の方にも描きたいところはたくさんあって、その辺が譲れないのはわかるが、尺が足りない。
だいぶばたばたしちゃってるからね。ここも我に返ってしまう。
信長パートも、細切れのシーン自体はそんなに不満はないけれども、全体の話をもう少し落ち着いて見たい。
そんな負け戦の戦闘シーンで信行の回想まで映してたら、それは時間が足りなくなるよ。
信長は今回主役じゃないということで、涙を呑んで最小限にしたらどうなのか、脚本家。
たしかにどちらも書くことで、今後、双方が出会った後の相乗効果が期待出来るとは思うけど。
モンクはこのくらい。
良かったところは。
岡田准一、馬に乗れたんだっけかねえ。けっこう走らせてたよねえ。
林の中走ったり、止まらせたり。ずいぶん出来ていたので見直した。
鶴太郎との囲碁シーンが好きだった。鶴太郎、あんなアホっぽく見えて、ちゃんと官兵衛に処世術を
教えてやっているじゃん。もしかしていいヤツなんじゃないか。
ついでに近習仲間がいいヤツになることを期待したけど、現時点ではまだヤなヤツだな。
まあそう上手くはいかんか。
「抜け道を知ってる」という台詞の前に「この辺は幼少の頃からの遊び場」と言ったのが良かった。
ほんとに細かい部分だけど、その台詞があるのとないのとでは大違い。この辺が脚本の力量。
力量を見せ続けて下さいね。ほんとに。
高岡早紀が、「テンペスト」で怪演していたので、てっきりあの方向でコッテリ演るんだろうな、と
オソレていたら、意外に普通でびっくりした。普通の人も出来るのか!
いい味出してました。すぐに官兵衛を誘惑しそうなアヤシサはあるが。
疑問なのだが、なぜ永井大かね?別に永井大が悪いわけじゃないけど、
……岡田の身長を考えると、何も185センチの人を持ってこなくてもいいんじゃないかなあ、と思う。
武士の情けで。まあいいけども。
今後もよろしくお願いしますよ。
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