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♪Ｊ．Ｄ．のセーター。

問題：Ｊ．Ｄ．とは何の略でしょう？

答え：ジェームス・ディーン。

なんで突然ジェームス・ディーンかというと、あるんです、毛糸でそういう名前の糸が。
ジェームス・ディーンのシリーズはいろいろあるらしく、エバーとかレジェンドとか、
エバーツイードとか４、５種類見かけますが、わたしは今回編んだのはストリーム。色番は５。

これはリアル店舗の店頭で一目惚れ。
昼に一目惚れして諦めきれず、夕方行って買ったという（わたしにしては）衝動買い。
５番が７玉しか残っていなかったので、全部買った。

その時はぎりぎり足りそう、と思っていたんです。
というのは、その時同時に、以前ネット上で見かけて編みたいと思っていた前開きベストを見つけ、
編み図も売ってくれるというから。これを作ろう！と。

だがそのベスト、見た目はとても簡単そうだったのだが（そして出来る人には簡単なのだろうが）、
棒針で減らし目増やし目をやったことがないわたしにはハードルが高い、ネックから編むラグラン袖。
一応やってみたけど、何をどうやれば良いかわからずギブアップ。
何を編もうか、と思いつつ時間が経つ。（編むものは山積しているので編む手は休めてない）

本を眺めてたら、これを編もう！というものがありました。
「これでこれを編もう」というのは一種のひらめきに近いもので、
（同じ本を何度も眺めても、ひらめくのは１０度目か２０度目だということもあり得る。）
そのマッチングを思いついた時にはけっこう嬉しい。

――あ、これはわりとみんなに訊かれることで、
「編む時には、何を編むと決めてから毛糸を買うんでしょ？」と言われるが、
少なくともわたしの場合は逆です。「この糸欲しい！！」ってのが最初にあって買い、
この糸に合わせたデザインはどんなのか、と考える方が多い。
なので、買う玉数が難しいんですねー。ネットで買うから。
長袖か半袖かはだいたい決めて、それに合わせた玉数を買うんですが、
必要玉数はデザインによってけっこう違うしね。

今回のＪ．Ｄ．のセーターはそれで苦労した最右翼。
最初の心づもりでベストを編もうと思って７玉買ったじゃないですか。
それでも足りないかもしれないから、何かのついでにもう１玉、ネットで買っておいたんですよ。
手元にあるのは、だから８玉。それでベスト的なのを作れば何の問題もなかったのだが……

「これを編もう」と思ったのは、この本の３ページ。

右袖口から左袖口向かって、首を出す穴を作りながら袖とヨーク部分をまっすぐ一体で編んで、
そこから下へ前後身頃を編み下げるという７分丈のセーター。
これは、作り方になんか名前が付いてるのかね？たまに見かけますよね。
とじはぎがないので楽そう。わたし向きではないだろうか、と常々思っていた。

完成作品がこちら。

写真に撮影者の影がものすごく写りこんでしまって変だけど、
作品としては目下一番マトモに出来たものです。
これはそんなに着ていてハズカシクない。
本では袖とヨーク部分、もっと難しい縄編みだったが、何しろ初心者なので
ただの縄編みと縦二目のかのこ編みでカンベン（？）してもらいました。

この縦二目のかのこ編み、けっこう好きな編み地かもしれない。
だが模様編みが始まる部分を忘れがちで、行きすぎて何度も編みなおしましたけど。

しかしこれは、やはり８玉では出来ないわけですよ。

まー足りないだろうなー、でも袖短めにして襟ぐり広めにすればどうだろうなー、
と思いながら編んでいって、ヨークと袖で７玉か８玉くらい使い。
その時点で１月くらいだったかなあ？お気楽に鼻歌まじりでネットで買おうとしたら、

――なんということでしょう。

安いところはほぼ売り切れている。慌ててリアル店舗に問い合わせしてみても、
「メーカーでも残ってない」と、結果ははかばかしくない。
それでも何とかネット上で３玉は確保した。ほぼ定価、そして送料もかかったのでわりと高くついた。
合計１１玉……。１１玉でも足りるかどうか不安なところだなあ。
最後に３玉買ったところでは、シリーズの別なもので若干色が似ているものがあると教えてもらい、
正直代替できるほど似た色合いではなかったけれども、気休めのようにそれも１玉買い。

足りますように！と思いながら編んでいったら、
……足りたと言っていいのかどうか微妙な形で収束しました。

横幅はもっと細くても良かった。袖はもっと長くしたかった。
裾は目数を減らした上で一目ゴム編みなんだけど、糸をぎりぎりまで使っても２センチくらいしかなく、
着ているとめくれあがってしまう。そして裏でとじはぎをした糸は、そこまで似てないけど
色合いは若干似ているという糸使用。
なんとか。ぎりぎり。

これは、もし来年同じ糸が再販されたら、一玉買って、裾の一目ゴム編みをもっと長く編みなおすわ。
それが出来るように、糸端を裏側ではっきり出している。
けっこう気に入った出来なので。

糸はね。良かったですよ。
伸縮具合がとてもいい感じ。さすが大手メーカーの糸、と思ったのはここ。
編んでて手が喜んでいるようだった。

ジェームス・ディーンと名前をつけて、男性物の好適糸として売っているが、
わたしはこの色合いがとても気に入ったし、同じくストリームの青系も気になる。
在庫に余裕が出来たらぜひリピートしたい。（なので、ぜひ再販を！オリムパス毛糸さん）

そして毛糸は売り切れることもあるということを肝に銘じた。

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