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< 塚原卜伝 >(ドラマ視聴・全7回)

テンペストの流れでついうっかり(?)見てしまった。まあ平幹二朗の息子の平岳大の
役者ぶりが見てみたかったというのもありますが。
面白かったですよ。

ただなあ、堺雅人……。いいのか悪いのか、微妙なところだったかもなあ。
個人的に役者として微妙な人で。悪くはないんだけど、あの波目笑いの多用が気になる。
いや、あれが彼の普通の笑い方なんだろうけど。特徴的な笑顔だからね。
またアレかい、という気分になったりもする。
あんなふわふわした感じで剣豪と言われるのは微妙だ。だが、いかにもって人じゃなく、
ミスマッチはミスマッチでイケる気がするので、ダメとも言い切れないし。
まあでも、アイドルじゃなくて役者が出るドラマは安心ですね。

目当ての平岳大は。
ふーん。という感じ。わりと普通。わりといい意味で普通。
役柄的に予想よりも年齢が上だった。実年齢丁度くらいか。
話が十数年に及ぶわりに、堺雅人も平岳大も、外見を変えてないけどね。
わたしはずーっと前に、はなまるカフェのゲストでお父さんと一緒に出ているのを見て以来で、
役者として見るのは初めて。Wikiを見ると、ここ数年はわりと色々出てるんですね。
お父さんほど強烈な個性はないが、いい脇として定着しているのであろう。

栗山千明が普通の美人でびっくりした。
数年前「浪花の華~緒方洪庵事件帳~」で初めて見た時は「うわ!」と思うほど凄絶な男装美人でした。
でも好きな顔だ。ああいう装束が似合うのう。

おっさんがたくさん出て来るドラマだった。
わたしの好みとしては、もそっと華のあるおじさんを2人くらい入れて欲しいところだったが。
中村錦之助の演技や顔はおいといて、とにかく声が高すぎて受け入れられない……
将軍様を白塗りにするんだったら、もう少し白塗りが似合う役者を持って来て欲しかった気がする。
江波杏子と風間杜夫はナイス。ただ、将軍・大内・細川のシーンと、風間杜夫のシーンが
とても同じドラマの中に見えなかったので、うーん、ねえ。
風間杜夫のシーンはホームドラマ寄りだった。ほっとして好きだったけど。
そして、……言うたらなんやけど、有森也実、老けたなあ……

台詞で違和感があったところがちょこちょこ。
風間杜夫の娘である京野ことみが、客分である堺雅人に「父上がお呼びです」というのは変じゃないか?
これだと風間杜夫が堺雅人より上位だよね?
客分とはいえ実際は家来みたいなもんだけど、キモチ悪かった。

話は、最後がなあ。
えー、この状況でまた廻国修行?そんなんアリかいな、と思ったぞ。
堺雅人の童顔も作用して、モラトリアム人間というのかピーターパン症候群といえばいいのか、
なんだかなあって感じだ。塚原家の跡取りとして、そのタイミングで出立はないやろ。
まして養子なんだから。
実家のお兄さんもほとんど出てこず、その辺も納得出来ないねえ。

身を固めたい平岳大が、それでも廻国修行に引っ張り出されるのは大変気の毒でした。
堺雅人、鬼ですな。せめて二度目は別な人を連れていってやれよ。
決闘シーンは総じて丁寧。殺陣という意味ではおそらくユルいんだろうが、
映像として気を使っていてきれいだったと思う。

あ、そうそう。京野ことみにあそこまで言わせて袖にするって、
卜伝はどれだけヘタレなのか、と思いました。草食系男子ですか。困ったもんです。
まあ人斬りをダンナにするより、現状の方が京野ことみははるかに幸せであろう。

……あれ?結局ダメ出しばっかりになってしまった。
いや、全体的には面白かったです。
これ!という強烈な魅力はないにしても、安心して見られるというか。

12月23日にBSプレミアムで全7回を一日で一挙再放送するので、
興味のある方はお見逃しなく。

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