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◇ 岩崎夏海「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」

ふっふっふ。「もしドラ」ですよ。ベストセラー本ですよ。ドラマにもなるそうですよ。(あれ?映画?)
わたしが前回ベストセラー本を読んだのはいつの話だろう……。
年ごとの出版部数のベスト10かなんかのデータがあれば見たいのだが、探せなかった。
「ダ・ヴィンチ・コード」以来かなあ。

ベストセラーには大変強固な偏見を持っているワタシですが、実はこれは読んでみたかった。
それでも図書館から借りようとまでは思わなかったが、友達が持っているのを知って即、借り。
読んでみました。

作文並みの文章と、とても小説とは言えないストーリーを除けば、
わりあいにいいんじゃないですか、これは。
啓蒙書ともいいにくいが、これを読んでその何とかいう人の「マネジメント」を読もうって気になれば
本としておテガラだしねー。
スポーツドリンクとして飲ませる「マネジメント(果汁数%)」。
それ以上でもそれ以下でもない。まあまあ、良きかな良きかな。

正直、ざく読みではあったので、「マネジメント」自体の引用部分は飛ばしがち(^_^;)。
意味がないといえばないのだが。でもワタシ、マネジメント、興味ないっすから。
しかしまあ一つ心に残ったことはあって、

マネージメントに必要なのは真摯さである。

……うん。わたしはそれを「人をノセる能力、その気にさせる能力」だと思っていた。
でもそれって結局は小手先の話なんだよね。
真摯さは人を動かす。小手先の技術で行うよりも真摯さで行えるならば、その方が一層素晴らしい。
真実は何よりも強いから。

あ、もう一つなんかあったな、気に入った言葉が。

人は優れているほど多くの間違いをおかす。

――ま、こういう言葉は、苦笑含みだけどね。負け犬の言い訳にもなりうるから。
でも、間違いが少ないことだけが正解ではない、とは思いたいかな。
間違いの少ない人生もそれはそれで良いこと。
しかし間違いの多い人生も、結果の満足感に繋がるのなら、それはそれでいいと思える
社会の多様性は欲しいところだね。――だから、受験に落ちたところで実は大したことはないんだよ。
どの道を通ろうが、行き着く先はそうそう変わらない。
ならば、その道なりの風景を楽しみながら行けばいい。

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
岩崎 夏海
ダイヤモンド社
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――だがしかし、これを青春小説といって売るのは止めて下さい。
小説も何も、単にシノプシスやろー、これは。
これを小説といったら、物語の神様に申し訳ないですよ。

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