いやあ……。これはちょっとねえ……。
テレビで見たから集中出来ずに話が理解出来なかったのか?と思ったが、
普通に見ててもそもそもわかりづらい話のようだ。
これ、そんなにひねるべき話かなー。
テーマからしても、素直に作った方がずっと効果的な話だった気がしてならんのだが。
(ネタバレあります)
わざわざ七つの大罪とかヴェニスの商人とかとからめずも全然オッケーじゃないですか。
変にスノビッシュなアクセントをつけたことで、映画としての価値は半減ですよ。
いいじゃん。たった一つの罪に対するたった一つの償いで。
あの心臓病の女性との関係だけで十分でしょうよ。
7つも体を切り売り(「7つ」「売って」ないけど)する話にした時点で
「有り得ないやろ!!」とお笑いになってしまう。
時系列をいじって、ひねった作りにした意味もよくわからん。
この監督は格好つけたかったんじゃないかねー。逆に言えば、ハートフルなストーリーを
素直に作る勇気を持てなかったんじゃないの。
そういう見栄は理解出来ないこともないんだけどさ。
ところで、冒頭ウィル・スミスが泣いて911に電話をかけるでしょ。
そこで泣きくずれる演技ってのがどうも納得出来ん。そこは暗い目をしつつも決然と、
という方向であるべきではないのか。だって覚悟は出来てるはずでしょー。
その泣きの演技でミスリードを狙ったのだろうか。
そう思うくらい訳のわからん方向。
しかも色々小技を使うなら、受給者がドナーの情報を詳細に知っていることはいいわけ?
提供者と被提供者の間の個人的な関与はタブーじゃないの?
それともアメリカでは違うの?
心臓病の女性は救われるかねえ。愛し始めていた男の心臓を移植されて。
しかも自然死ならまだしも、自殺ですよ。自分に心臓を提供するために自殺するんですよ。
なんだかもう、ハートフルを狙っているのか、それを強烈に揶揄してるのかわからなくなりますよ。
ウィル・スミスは好きなんだけどなー。
もうちっと充実した映画で見たい気がする。「ハンコック」もねえ……。
ウィル・スミスのギャラが高すぎて脚本に金をかけられない?
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