2010-06

◇読んだ本の感想。

◇ コール・ペリマン「ターミナル・ゲーム」

池澤夏樹推薦。彼のお薦めで「素直に面白い」というのは、経験上ほとんどないのだが、これは素直に面白いエンタメ小説。サスペンスらしいので、コワイのかとびくびくしていたが、別に怖くはなかった。なんというかな、ゆっくりじっくり読んで面白い。これは登...
◇読んだ本の感想。

◇ 堀田善衛「ミシェル 城館の人」(全3巻)

これはミシェル・ド・モンテーニュについての本。全3巻で順番は「争乱の人」「自然 理性 運命」「精神の祝祭」。これ、図書分類記号が913.6になってるけど間違ってないのか?これは……伝記とも言い難いが、真小説(?)では全然ないと思うのだが。せ...
◇読んだ本の感想。

◇ 加納朋子「ななつのこ」

わたしは北村薫が好きだ。相当に、と言ってもいいほど。あ、でも「冬のオペラ」と「円紫さんと私」シリーズ限定ですけどね。その他は相当に、というほどではない。まあ全部読んだわけでもないけど。一般的な評判として、加納朋子は北村薫に似ていると聞いてい...
◆美しいもの。

◆ 「ルソーの夢 赤瀬川原平の名画探検」

この本における赤瀬川さんのコメントは、刺身のツマ程度の存在感なので特に言うことなし。(ツマも美味しいですけどね)ルソーの絵について、ほんのちょっと。いっつも思うんですけど。ルソーの「眠れるジプシー女」って凄くないですか。幻想と静寂が画面に立...
◇読んだ本の感想。

◇ 香納諒一「あの夏、風の街に消えた」(ただし46ページまで)

人生2冊目の「1行目地雷小説」。(ちなみに1冊目は佐○賢一の「傭兵ピエール」)   それはまだ二十世紀のことだった。新宿の高層ビル街と、毎日の平均利用者数が   数百万人を超える新宿駅を間に置いてむき合う新宿御苑に、うっすらと朝靄の漂う夏の...
◇読んだ本の感想。

◇ 宇月原晴明「黎明に叛くもの」

松永久秀主役。松永久秀と斎藤道三は実はイスラム暗殺教団の流れを汲む兄弟弟子だった。というのが基本設定。やっぱりさー。もうどんだけ信長に惚れてんねん!って感じだよね。いや、作者が。「信長あるいは戴冠せる両性具有者」「聚楽 太閤の錬金窟」ときて...
東北楽天ゴールデンイーグルス。

昨日の試合は。

今期初観戦だったのに負けた。……確かに勝率から考えれば負け試合の確率の方は高いのだが。それに、こういっちゃなんだが、先発も谷間だしねえ。あれだけ気持ちよく打たれていては勝てません。相手方中日の打球は美しかった……何よりも、ブラウン監督の采配...
◇読んだ本の感想。

◇ 米原万里「ガセネッタ&シモネッタ」

米原万里の本を何冊読んだか数えてみて、10冊を越していたので我ながら意外。そんなに読んだっけか。世界情勢、政治がらみはわたしは好きではないのでちと保留だが、他の話題はみなそれなりに面白い。今回は通訳方面の話。全体的にみればアベレージの面白さ...
◇読んだ本の感想。

◇ジェフリー・フォード「白い果実」

ありがとう、金原瑞人!金原瑞人がこういう反則スレスレの離れ業を思いついてくれなければ、我々はこの小説を読めなかったんですよ!……というのは何の話かというと、訳者の話。この作品には訳者として山尾悠子が携わっている。あとがきによれば、こういう経...
◇読んだ本の感想。

◇ 中野 翠「会いたかった人」

中野翠は何冊か読んで、すっかり食傷した。1冊目の「ふとどき文学館」は野坂昭如や久世光彦との対談部分に多少の面白さを感じたのでそれほどでもなかったが、その後読んだ「千円贅沢」にも、「ともだちシネマ」という対談本にもほとんど内容がなく。なんなん...