ヨンデモ本。
これも池澤推薦。たしか惹句が「ゆっくりと読んで本当に楽しい」じゃなかったかな。
そう思います。そういう本です。――だが返却期限が迫っているので、少々駆け足気味。
著者の温厚な人柄が感じられる。イギリス紳士的な。
暖炉と紅茶と、ヴィクトリアンな書斎の風景が目に浮かぶ。
うーむ、イギリスびいきのゆえにちょっと思い入れが強すぎるかな。
副題の「現代イギリス文学」については何一つ知らないわたしだが、
その程度で読んでも楽しめる。そんなに単純なことを書いているのでもなく、
そんなに小難しいことを書いているのではなく。まさに中庸の美徳。
衒いのない文章。信頼できる。いいなあ。……いかにも学者らしく、地味だけども。
この本を読んで、食指が動いた本が何冊かあった。野口米次郎とか、フォースターとか
西脇順三郎とか。あまり課題図書リストが増えるのも痛しかゆしだが。
この人の本は、今後も何冊か読んでみる。
「ナボコフ万華鏡」などのブンガクはちょっと歯が立たなそうだから、少し柔らかめのものを。
きまぐれな読書―現代イギリス文学の魅力 (大人の本棚)
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富士川 義之
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