世界フィギュア・女子シングル＆エキシビジョン。

３人が出て、１位、２位、５位。すごいよねえ、日本女子フィギュア。

わたしはフリーしか見られなかったので、１位は浅田選手かと思っていた。
フリーの出来は彼女の方が良かったので。
が、安藤選手はＳＰでなかなかの演技をしたそうだし。以前にも思ったことだが、
やっぱりＳＰとフリー、どっちも見ないとフィギュアの醍醐味は味わえませんな。
ＳＰの演技とそれに伴う順位があってこそのフリー。そこには順位からくるプレッシャーや
駆け引きがあり、それがフィギュアという競技だからね。フリーだけ見ては片手落ち。

安藤選手、おめでとう。浅田選手、５位からの２位、おめでとう。
実は中野選手の演技は見られなかった。見たかったなあ。
滑り終わって点数が出たときの浅田選手は、年相応にコドモっぽくて可愛かったなあ。

ただまあ、言っちゃえば「最高の状態のキム・ヨナ」と「最高の状態の浅田真央」だったら
キム・ヨナが文句なく上だろうな、と思った大会でもありました。
あの子の演技の美しさは別次元のもののような気がする。もっとも「最高の状態」を
本番で出せるかどうかも勝負の大事な勘所なので、怪我の有無も実力のうちなのだけれども。
その他の選手では、キミー・マイズナーがまあまあ。わたしはこの人、今まですごいと思ったことがないのだけれど、
今回はいいと思った。振付がシャープな感じだったせいかな。

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そしてエキシビジョン。

やはり高橋大輔選手が。前回も「ロクサーヌ」すごく良かったが、今回もさすが。
あの曲は実に彼に合っている。情熱のストレートラインステップ。本人も大得意で滑っているもんね。
ああいうプログラムに出会えた選手は幸せだ。フリーの「オペラ座の怪人」もかなりの
良作だと思うが、「ロクサーヌ」は高橋選手のものだ。

中野友加里選手のスピンに見蕩れた。いつものドーナツスピンではなく、あれも美しいけど、
プログラムの前半にあった、低い位置での片手ビールマンスピンのような形の奴。
彼女の滑りも美しいなー。醸し出す雰囲気の華やかさは他のどの選手にも劣っていない。
技という点からは、安藤、浅田にわずかに一歩引くのかもしれないが、
彼女にも頂点を目指してがんばって欲しいと思う。

結果的に男子４位に入った、トマシュ・ベルネル。
わたしは今回初めてこの人を見たが、これからきっと来るね。
４回転のダイナミックさ。細かい部分はまだまだこれからという気がするけど、
うまくいけば大化けするかもしれない。少なくともダークホース的存在として、
毎回の大会で面白い位置につくことになるだろう。
エキシビではいい意味でエキセントリック。金メダルのジュベールよりも印象が強い。
ジュベールも完成度はすごいと思うのだが、あまりにもまとまりすぎた印象で、優等生的なんだよね。

今回はペアとアイスダンスの金メダリストが、それぞれ引退するそうだ。
正直ペアとアイスダンスはあまり力を入れては見ないが、
ペアの申雪・趙宏博組とは長い付き合いだった気がする。見ていて微笑ましい一対だった。
今回、リンク上でプロポーズしたんだってねえ。その画、見たかったなあ。
滅多にないことじゃありませんか。もっとも申雪の方はプロポーズに気づかなかったと言うが。
しかし、ペアを組んでからの期間を考えれば「あんたら、まだ結婚してなかったんかい？」
という感じもある。宏博、遅いよっ。

絢香＋安藤美姫選手のパフォーマンスは、良かったのだが、ああいうのは作るのが難しいね。
スケーティングを堪能するまでにはいたらなかった。興味が分散されてしまうのだな、とうしても。
でもライブが実現した経緯込みで、こういうのもあってよいと思った。
アンコールの時、安藤選手がリンク内のいろんな場所で挨拶をしているのも
（他の選手が見てどう思うかは気になったが）良かった。

それにしても、いつも思うんだけれど、最後のフィナーレをもっと時間かけて映して欲しいなあ。
あの部分が好きなんだよねー。ずっと前、ソルトレイクかなんかの時に、珍しくそこまで
映してくれたことがあって、種目ごとに皆がいっせいに同じパフォーマンスをしたのが感動的だった。
例えば女子シングルならレイバックスピン、男子シングルならダブルジャンプ。
こういうのってエキシビならではのことじゃないですか。
今回のように、一人一人次々と、という形でも良いから、フィナーレ映してください。

さて、今回の世界フィギュアで今シーズンは終わり。
来期は新しい選手も出て来るだろうし、今回活躍した選手たちの更なる飛躍もね。
村主選手、恩田選手などのベテラン勢の動向も気になる。みんながんばれ。
個人的には、特に無良君がのしてきてくれることを期待したい。
半年後、誰がどのように力をつけてくるのか。今からとても楽しみだ。